この記事の結論
外呼吸は「肺胞と肺毛細血管」の間のガス交換で、血液が酸素をもらう。内呼吸は「全身の組織細胞と毛細血管」の間のガス交換で、血液が組織に酸素をあげる。
ガス交換の駆動力は分圧差による「拡散」で、エネルギー(ATP)は不要。
覚え方:「外=外界(肺)と交換」「内=体の中(組織)で交換」
看護師国家試験の「人体の構造と機能」や「疾病の成り立ち」で必ずと言っていいほど問われるガス交換。「外呼吸と内呼吸の区別がつかなくなる…」「分圧の仕組みが苦手…」と悩んでいませんか? この記事では、完全マンツーマンの確実な指導で受験生を支える看護師国試予備校「Meg」の講師が、国試に必要なガス交換のメカニズムを、丸暗記に頼らずイラストのようにイメージできるよう根拠から分かりやすく解説します!
外呼吸と内呼吸、どっちがどっちだっけ…って試験中にいつも混乱しちゃうんです。簡単に覚えるコツはありませんか?
大丈夫、覚えるコツはシンプルです!「環境(外の空気)」とガス交換しているか、「体の中(内臓や組織)」で交換しているかで区別しましょう。専門の看護師国試予備校ならではの解き方のコツを掴めば、国試の問題がすらすら解けるようになりますよ!
1. ガス交換の2つの主役:「外呼吸」と「内呼吸」
呼吸には、大きく分けて外呼吸(がいこきゅう)と内呼吸(ないこきゅう)の2種類があります。この違いを明確にすることが、ガス交換をマスターする第一歩です。
① 外呼吸:肺で行われるガス交換
外呼吸は、私たちが普段イメージする「息を吸って吐く」ことに関連する呼吸です。肺胞と毛細血管の間で行われます。
- 取り込むもの: 酸素(O₂)
- 排出するもの: 二酸化炭素(CO₂)
外の空気(外界)から酸素を取り入れ、体内の二酸化炭素を外へ追い出すから「外呼吸」と覚えましょう。
② 内呼吸:全身の組織で行われるガス交換
外呼吸によって血液に取り込まれた酸素は、心臓のポンプによって全身へ運ばれます。内呼吸は、全身の組織細胞と毛細血管の間で行われます。
- 組織に渡すもの: 酸素(O₂)
- 組織から回収するもの: 二酸化炭素(CO₂)
細胞がエネルギーを作るために酸素を消費し、ゴミとして出た二酸化炭素を血液に回収してもらう、体の中(内側)の取引だから「内呼吸」です。
💡 国試直結!一言まとめ
- 外呼吸: 肺胞 ⇔ 肺毛細血管(酸素を「もらう」)
- 内呼吸: 組織細胞 ⇔ 全身の毛細血管(酸素を「あげる」)
2. ガス交換はなぜ起こる?キーワードは「分圧差」
ここでよく国試に狙われるのが、「ガス交換は何の仕組みによって行われるか?」という問題です。
答えは、エネルギーを使わない「拡散(かくさん)」です。物質は「濃い(高い)方から薄い(低い)方へ」と自然に流れていく性質があります。気体の場合は、この濃さの違いを「分圧差」と呼びます。
例えば、肺胞の中は酸素が豊富(酸素分圧が高い)で、心臓から送られてきた静脈血は酸素がスカスカ(酸素分圧が低い)です。そのため、酸素は分圧の高い肺胞から、分圧の低い血液へと自然に移動(拡散)していきます。
3. 国試によく出る!ガス交換Q&A
受験生が引っかかりやすいポイントをまとめました。多くの看護師国試予備校でも確実に得点すべき最重要項目として指導されるポイントです。
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| 項目 |
内容 |
| Qガス交換を行う駆動力は? |
Aエネルギー(ATP)は不要。分圧差による「拡散」で行われます。 |
| Q肺胞でガス交換が行われる膜の名称は? |
A「呼吸膜(肺胞毛細血管関門)」です。非常に薄く、ガスが通りやすい構造をしています。 |
| Q動脈血と静脈血、酸素分圧が高いのは? |
A動脈血です(約100mmHg)。静脈血は約40mmHgまで低下しています。 |
| Q二酸化炭素は血液中でどう運ばれる? |
A多くは赤血球内で重炭酸イオン(HCO₃⁻)に変化して、血漿中に溶けて運ばれます。(※酸素はヘモグロビンと結合して運ばれます) |
4. まとめ:イメージで繋げて覚えよう
ガス交換の問題が出たら、まずは頭の中で以下の流れをイメージしてください。
息を吸う → 【外呼吸】で肺胞から血液に酸素が入る → 心臓から全身へ → 【内呼吸】で組織細胞に酸素を渡す → 代わりに二酸化炭素を回収 → 心臓へ戻る → 【外呼吸】で息を吐き出す
仕組みが繋がれば、暗記に頼らなくても応用問題に対応できるようになりますよ!
実力チェック!確認テスト(全10問)
記事の内容が身についたか確認しましょう。各問題をタップ(クリック)すると、解答と解説が表示されます。まずは自力で答えを考えてから開いてみてください。
Q1. 外呼吸はどこで行われるガス交換か。取り込むガスと排出するガスも答えなさい。
解答:肺胞と肺毛細血管の間。酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する。
外呼吸は「息を吸って吐く」呼吸に対応します。外界から酸素を取り入れ、体内の二酸化炭素を外へ出すため「外」呼吸と覚えます。
Q2. 内呼吸はどこで行われるガス交換か。何をやり取りするかも答えなさい。
解答:全身の組織細胞と毛細血管の間。組織に酸素を渡し、二酸化炭素を回収する。
細胞が酸素を消費し、出た二酸化炭素を血液に回収してもらう「体の中の取引」なので「内」呼吸です。
Q3. ガス交換の駆動力(仕組み)は何か。エネルギー(ATP)は必要か。
解答:分圧差による「拡散」。ATP(エネルギー)は不要。
物質は濃い(分圧が高い)方から薄い(分圧が低い)方へ自然に移動します。この受動的な移動が「拡散」で、エネルギーを消費しません。
Q4. 肺胞でガス交換が行われる膜の名称は何か。
解答:呼吸膜(肺胞毛細血管関門)
呼吸膜は非常に薄く、ガスが通りやすい構造をしています。この薄さが効率的なガス交換を支えています。
Q5. 動脈血と静脈血で酸素分圧が高いのはどちらか。おおよその数値も答えなさい。
解答:動脈血(約100mmHg)。静脈血は約40mmHg。
外呼吸で酸素を受け取った動脈血は酸素分圧が高く、組織で酸素を渡した静脈血は低くなります。数値もあわせて押さえましょう。
Q6. 二酸化炭素は血液中で主にどのような形で運ばれるか。
解答:主に重炭酸イオン(HCO₃⁻)として血漿に溶けて運ばれる。
赤血球内でCO₂が重炭酸イオンに変化し、血漿中に溶けて運ばれます。酸素とは運ばれ方が異なる点が問われます。
Q7. 酸素は血液中で主に何と結合して運ばれるか。
解答:ヘモグロビン(赤血球内)
酸素の多くは赤血球のヘモグロビンと結合して運ばれます。二酸化炭素(主に重炭酸イオン)との違いをセットで覚えましょう。
Q8. 「拡散」とは、物質がどの方向へ移動する現象か。
解答:濃い(分圧が高い)方から、薄い(分圧が低い)方へ移動する。
拡散は濃度・分圧の勾配に従う受動的な移動です。エネルギーを使わないため、ガス交換はこの原理で成立します。
Q9. 肺胞から血液へ酸素が移動するのはなぜか。分圧の観点から答えなさい。
解答:肺胞の酸素分圧が高く、送られてきた静脈血の酸素分圧が低いため、分圧差で拡散するから。
肺胞内は酸素が豊富(高分圧)、静脈血は酸素が少ない(低分圧)。この差により酸素が肺胞から血液へ自然に移動します。
Q10. 外呼吸と内呼吸で、血液が酸素を「もらう/あげる」のはそれぞれどちらか。
解答:外呼吸=血液が酸素を「もらう」/内呼吸=血液が組織に酸素を「あげる」。
外呼吸(肺)で酸素をもらった血液が全身へ運ばれ、内呼吸(組織)で酸素を渡します。この向きを押さえると流れが繋がります。
苦手な「ガス交換・解剖生理」を克服して、確実な合格へ
外呼吸と内呼吸の役割の違いや、分圧差による拡散のメカニズムも、表面的な暗記ではなく「体の内と外の取引」としてイメージで繋げていけば、国家試験本番で迷うことなく正解を選べるようになります。
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この記事の執筆者
K先生
看護師/Meg看護師国家試験予備校 講師
第108回看護師国家試験合格。看護師として九州大学病院に勤務後、看護師国試予備校「Meg」にて講師を務める。