【2025年】 第114回看護師国家試験総評|難易度や出題傾向を徹底分析

厚生労働省 | 看護師国家試験の施行

114回看護師国家試験 総評

2025年2月16日(日)、114回看護師国家試験が行われました。

 

ここ数年の看護師国家試験の傾向として、頭を悩ませるようなトリッキーな新問が複数含まれていたり、また、問題内容は適切であるものの必修問題として適切ではないとして不適切問題が多く発生するなど、試験当日の受験者の気持ちが揺さぶられるような出題傾向がみられました。

 

そのため、近年の看護師国家試験後はSNSで「難しかった」「難化した」という声を多く聞きます。

 

では、今年の看護師国家試験はどうだったでしょうか。総合評価、必修問題、一般問題、状況設定問題に分けて総評を記載していきます。

【総合評価】

難易度:例年通り

 

参考書にも記載がないような知識を問われた昨年に比べると、正当な問題が多かった印象です。その分、頻出項目について深く問われる傾向が目立ってきており、「広く深く」知識が必要な試験となってきています。

 

看護師国家試験を攻略するためには、過去問で頻出項目を知り、その上で頻出項目について自分で深掘りして学習するというスタイルが合っているような問題構成でした。

【必修問題】

難易度:例年通り

 

決して簡単な問題が多いというわけではありませんが、必修問題で狙われやすい王道の内容が多く出題されています。

ただ、近年は画像が提示された上で基礎知識を聞かれることが増えてきており、言葉だけの暗記では対応できない問題が出題されるようになってきています。

 

今年で言えば、午前13問の心電図波形の問題がそれに該当するでしょう。

その上、心電図波形としてまず覚えるであろう「心房細動」「心室細動」ではなく、あえて「心室頻拍」を選ばせているところがこの問題の特徴です。つまり、心電図の基本的な仕組みや波形の種類、不整脈の種類をしっかりと勉強しているかを試されているようです。

しかし、この問題については、正答肢である③の心電図が最も頻脈であることから、心室頻拍の波形を知らなくても心拍数に着目することで正答にたどり着ける裏道がありました。

 

焦らず冷静に考えられる受験者が得をする問題だったと言えます。
また、今年は基礎医学の問題が穴になっていた受験者がいたと思われます。

 

神経筋接合部でのイオンの問題や、胚子の分化の問題など、生物学で習うような問題が出題されましたが、こういった基礎的な範囲は国試勉強で逆に復習漏れしてしまい、ピットフォールになることがあります。

必修で8割得点を目指すとなると、人によっては基礎医学で正答できたかどうかが鍵となる可能性があります。

 

他の問題については冒頭でも書いた通り王道の問題が多かった印象です。

社会保障領域の統計・社会保障制度の頻出問題から始まり、成人や小児、老年、基礎看護の問題も過去問でよく見るような「ザ・必修問題」を出してくれています。

 

中には、薬の相互作用の問題など、正答率が低く出そうな問題も含まれていますが、全体を見ると例年通りの難易度の印象です。

【一般問題】

難易度:例年通り

 

時事ネタが盛り込まれることが多い国家試験ですが、今年は小規模多機能施設や医療的ケア児に関する法律、難病法、セクシュアリティについてなど、いまの日本の時世に関わる問題が社会保障領域で多く出題された印象でした。

 

最近では新型コロナウイルスについての問題が多かったため、今年は手足口病や劇症型溶血性レンサ球菌感染症などの2024年に流行した感染症が出題されるかと予想されていましたが、今年は出題がありませんでした。

社会保障以外の領域では、出題項目としては頻出なものが多かったですが、問われ方が難しいものもありました。

 

語句としてはよく見るものの、それについて深くつっこまれた過去問がない問題は、自信を持って答えられる受験生が少なかったかもしれません。

 

例えば、午前52問「ドレーン留置位置」、午前72問「社会生活技能訓練(SST)」、午後79問「二次性高血圧」などの問題は、国試の過去問でもよく目にするキーワードが採用された問題でした。

しかし、それ単体について深く聞かれたときに回答を悩む受験生が多かったのではないでしょうか。

 

このように、全体としては解きやすい問題が多いものの、一部、自信を持って丸をつけられない問題があるという、例年通りの難易度であったと考えます。

【状況設定問題】

難易度:例年通り

 

声かけ問題や看護師の対応問題など、医療者としての医療倫理を問われる問題が多い状況設定問題ですが、今年は基礎看護学や成人看護学などで学ぶ医学・看護学の知識に基づいて声かけを選ぶものが多かった印象です。

そのため、1問2点として採点される状況設定問題にも、さらにハイレベルな基礎学力が試されるようになってきています。

まとめ

今年の試験の傾向を踏まえると、高い得点率を目指すためには基礎看護学、成人看護学、小児・母性看護学、精神看護学などの幅広い領域の基礎知識が必要であり、看護国試対策は「知識を地道に身につけることが重要」という原点に戻るような出題内容でした。

 

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◯F先生