【看護師国家試験対策】どっちがどっち?拘束性・閉塞性換気障害の違いと覚え方を徹底解説!

この記事の結論
拘束性換気障害は「肺が広がらず空気を吸えない」障害で、診断基準は %肺活量 ≦ 80%(1秒率は正常)。代表疾患は間質性肺炎など。
閉塞性換気障害は「気道が狭く空気を吐けない」障害で、診断基準は 1秒率 ≦ 70%(肺活量は正常)。代表疾患はCOPD・気管支喘息。
覚え方:「拘束=吸えない=肺活量」「閉塞=吐けない=スピード(1秒率)」

呼吸器系の疾患を勉強していると、必ずぶつかる大きな壁……それが「拘束性換気障害」と「閉塞性換気障害」の違いです。「どっちがどっちだっけ?」「%肺活量と1秒率の基準値がゴチャゴチャになる!」と悩む看護学生さんはとても多いです。
しかし、国家試験では超頻出の超重要ポイント!この記事では、丸暗記に頼らない本質的な理解で受験生を支える看護師国試予備校「Meg」の講師が、国試本番で絶対に迷わなくなる覚え方と、試験に出るポイントを分かりやすく整理して解説します!
💡 難しく考える必要はありません!
換気障害の本質は、要するに空気が「吸えない」のか、それとも「吐けない」のか、この2パターンだけです。専門の看護師国試予備校が教えるシンプルなイメージに当てはめれば、驚くほど簡単に整理できますよ。

1. 拘束性換気障害とは?(空気が「吸えない」障害)

拘束性(こうそくせい)換気障害を一言でいうと、「肺が広がらないから、空気を十分に吸い込めない状態」です。肺や胸郭(胸のまわり)が硬くなってしまい、ゴム風船のように膨らまなくなってしまいます。

【イメージ】「肺がギチギチに拘束されていて、大きく吸えない!」

拘束性換気障害の診断基準

肺が大きく膨らまないということは、限界まで吸い込める空気の量(=肺活量)が少なくなります。そのため、スパイロメトリ検査では以下の数値が指標になります。

⚠️ 国家試験によく出るポイント
%肺活量(%VC) ≦ 80%

※「年齢や性別から計算した予測値に対して、実際の肺活量が80%以下しかありません」という意味です。

代表的な疾患

  • 間質性肺炎(肺線維症):肺の間質が線維化して硬くなり、膨らまなくなります(国試超頻出!)。
  • 胸膜肥厚・側弯症:胸の壁(胸郭)が変形したり硬くなったりして、肺の広がりを邪魔します。

2. 閉塞性換気障害とは?(空気が「吐けない」障害)

閉塞性(へいそくせい)換気障害を一言でいうと、「気道が狭くなっているせいで、空気をスムーズに吐き出せない状態」です。息を吸うことはできても、吐くときに気道がつぶれたり詰まったりして、外に空気が出ていきません。

【イメージ】「ストローが折れ曲がって、ふーっと一気に吐き出せない!」

閉塞性換気障害の診断基準

気道が狭い人は、息を吐き出す「スピード」が落ちます。そのため、最初の1秒間でどれだけの割合を吐き出せるかという「1秒率」が指標になります。

⚠️ 国家試験によく出るポイント
1秒率(FEV1.0%) ≦ 70%

※「一気に吐こうとしても、最初の1秒間で全体の70%以下しか吐き出せません」という意味です。

代表的な疾患

  • COPD(慢性閉塞性肺疾患):タバコなどが原因で気管支に炎症が起き、肺胞が破壊される病気。国試の主役です!
  • 気管支喘息:気道がアレルギーなどで狭くなり、「ヒューヒュー、ゼーゼー(喘鳴)」となります。

3. 一発で覚える!国試対策まとめ一覧表

2つの障害の違いを表にまとめると、以下のようになります!

➔ 横にスクロールできます
換気障害の分類 症状 診断基準 代表的な疾患
拘束性換気障害 空気が吸えない(肺が広がらない) %肺活量 ≦ 80%
(1秒率は正常)
間質性肺炎、肺線維症、側弯症
閉塞性換気障害 空気が吐けない(気道が狭い) 1秒率 ≦ 70%
(肺活量は正常)
COPD、気管支喘息
✍️ 【国試ひっかけ対策!】
「COPDでは%肺活量が70%未満となる」といった、指標を入れ替えたひっかけ選択肢が本当によく出ます。「拘束=吸えない=肺活量の問題」「閉塞=吐けない=スピード(1秒率)の問題」と頭の中で完全に紐付けておきましょう!

4. 看護学生からよくあるQ&A(国試の疑問を解決!)

実際の国家試験や模試で受験生が迷いがちなポイントをまとめました。

➔ 横にスクロールできます
学生からのよくある質問(Q) 講師からの回答・国試のツボ(A)
%肺活量と1秒率、両方が低下することはある? あります!これを「混合性換気障害」と呼びます。拘束性換気障害と閉塞性換気障害の両方の病態を含む状態です。
※重症化したCOPDや、複数の呼吸器疾患を合併している患者さんで見られます。これも国試の選択肢によく登場するので名前を覚えておきましょう!
閉塞性換気障害(COPDなど)では、肺活量そのものは減らないの? 基本的には減りません(正常です)。閉塞性は「時間をかければ全部吐き出せる(=肺活量は保たれている)」けれど、「一気に吐き出すスピードが遅い(=1秒率が低い)」という障害だからです。試験では「COPDでは肺活量が著しく減少する」というひっかけが出ますが、これは❌です!
スパイロメトリ検査で「努力肺活量(FVC)」って出てくるけど何? 「胸いっぱいに吸い込んで、一気に全力で吐き出した空気の量」のことです。1秒率を計算するときは、この「一気に吐いた量(努力肺活量)」のうち、最初の1秒間でどれだけ吐けたかを計算します。国試では「1秒率 = 1秒量 ÷ 努力肺活量 × 100」の計算式自体が問われることもあります!
「残気量」が増えるのはどっちの換気障害? 閉塞性換気障害(COPDなど)です!空気がうまく「吐けない」ということは、肺の中に古い空気がどんどん溜まって残してしまう(=残気量が増える)ということです。この状態を肺の過膨張(ビール樽状の胸郭)と呼び、国試でも超重要ポイントになります。

🖊 実力チェック!確認テスト10問

記事の内容がしっかり身についたか確認しましょう。各問題をタップ(クリック)すると、解答と解説が表示されます。まずは自力で答えを考えてから開いてみてください。

Q1. 拘束性換気障害の診断基準となる指標と数値を答えなさい。
✅ 解答:%肺活量(%VC) ≦ 80%
拘束性は肺が広がらず「吸える量」が減る障害です。予測値に対する実際の肺活量の割合(%肺活量)が80%以下で診断します。1秒率は正常である点がポイントです。

Q2. 閉塞性換気障害の診断基準となる指標と数値を答えなさい。
✅ 解答:1秒率(FEV1.0%) ≦ 70%
閉塞性は気道が狭く「吐くスピード」が落ちる障害です。最初の1秒間で吐ける割合(1秒率)が70%以下で診断します。肺活量は正常である点がポイントです。

Q3. 間質性肺炎(肺線維症)は、拘束性・閉塞性のどちらの換気障害を起こしますか?
✅ 解答:拘束性換気障害
肺の間質が線維化して硬くなり、肺が膨らまなくなるため「吸えない」状態になります。国試の超頻出疾患なので必ず押さえましょう。

Q4. COPDと気管支喘息は、それぞれ拘束性・閉塞性のどちらに分類されますか?
✅ 解答:どちらも閉塞性換気障害
COPDはタバコなどで気管支の炎症・肺胞破壊が起こる閉塞性の代表疾患。気管支喘息はアレルギー等で気道が狭くなり、喘鳴(ヒューヒュー・ゼーゼー)を来します。いずれも「吐けない」障害です。

Q5.【ひっかけ】「拘束性換気障害では1秒率が70%未満になる」。これは正しいですか?
✅ 解答:誤り(❌)
指標を入れ替えた典型的なひっかけです。拘束性=%肺活量 ≦ 80%閉塞性=1秒率 ≦ 70%。「拘束=吸えない=肺活量」「閉塞=吐けない=スピード(1秒率)」で確実に紐付けましょう。

Q6. %肺活量と1秒率の両方が低下した状態を何と呼びますか?
✅ 解答:混合性換気障害
拘束性・閉塞性の両方の病態を含む状態です。重症化したCOPDや、複数の呼吸器疾患を合併している患者さんで見られます。選択肢に登場するので名称を覚えておきましょう。

Q7. 残気量が増加し、肺が過膨張(ビール樽状胸郭)になるのはどちらの換気障害ですか?
✅ 解答:閉塞性換気障害(COPDなど)
空気を「吐けない」ため、肺の中に古い空気が溜まって残気量が増えます。この状態を肺の過膨張=ビール樽状胸郭と呼び、国試でも超重要ポイントです。

Q8. 閉塞性換気障害(COPD)では、肺活量そのものは減少しますか?
✅ 解答:基本的に減少しない(正常)
閉塞性は「時間をかければ吐き出せる」ため肺活量は保たれ、「一気に吐くスピードが遅い(1秒率が低い)」障害です。「COPDでは肺活量が著しく減少する」はひっかけで❌です。

Q9. 1秒率を求める計算式を書きなさい。
✅ 解答:1秒率 = 1秒量 ÷ 努力肺活量(FVC)× 100
努力肺活量(FVC)は「胸いっぱいに吸って一気に全力で吐き出した空気の量」。そのうち最初の1秒間で吐けた量(1秒量)の割合が1秒率です。計算式そのものが問われることもあります。

Q10. 側弯症・胸膜肥厚は、どちらの換気障害を起こしますか?
✅ 解答:拘束性換気障害
胸郭(胸の壁)の変形・硬化により肺の広がりが妨げられ、吸える量が減ります。肺そのものではなく「入れ物」の問題でも拘束性になる点に注意しましょう。

苦手な「換気障害・基準値」を克服して、確実な合格へ

拘束性と閉塞性の違いや、スパイロメトリの複雑な数値も、表面的な暗記ではなく「空気が吸えないのか吐けないのか」という根拠からイメージを繋げていけば、国家試験本番で迷うことなく正解を選べるようになります。

「いくら勉強しても基準値の数字が頭の中でごっちゃになってしまう」「模試の呼吸器問題やひっかけ選択肢にいつも騙される」という方は、完全マンツーマンの個別指導で受験生一人ひとりの弱点を克服する看護師国試予備校「Meg」にご相談ください。入学前の基礎固めから、現役生の成績アップ、既卒生向けの通年カリキュラム、進級・卒業試験対策にいたるまで、あなた専用の学習プランで徹底サポートいたします。

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この記事の執筆者
K先生
看護師/Meg看護師国家試験予備校 講師
第108回看護師国家試験合格。看護師として九州大学病院に勤務後、看護師国試予備校「Meg」にて講師を務める。