看護師国家試験の必修が40点に届かないときの勉強法|失点原因と復習手順

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看護師国家試験の必修問題が40点に届かない場合は、問題数を増やす前に失点の種類を分けましょう。知らない知識、曖昧な理解、条件の読み違い、計算手順の混乱では、必要な復習が異なります。正解数とともに「なぜ正解かを説明できる問題」を増やすことが大切です。

第115回看護師国家試験の必修問題の合格基準は40点以上/50点でした。必修は一般・状況設定とは別に基準があり、ここを下回ると他の得点が高くても合格になりません。

この記事の要点

  • 第115回の必修の合格基準は40点以上/50点。一般・状況設定(166点以上/249点)とは別に判定される。
  • 必修の出題範囲は、出題基準(令和5年版)で4つの目標に整理されている。
  • 誤答は「知識不足・理解の曖昧さ・読み違い・計算手順」の4種類に分けて直す。
  • 1問を「解く・調べる・閉じて説明する」で復習し、別の日・別の問題で確かめる。
  • 1回40点を超えても完了とせず、迷いの少なさと複数回の結果で判断する。

40点という数字は過去の基準と学習目標を区別する

厚生労働省が公表した第115回看護師国家試験の必修問題の合格基準は40点以上/50点でした。また、一般問題・状況設定問題でも基準を満たす必要がありました。

看護師国家試験の問題区分と第115回の合格基準
区分 問題数(例年の構成) 配点 第115回の合格基準
必修問題 50問 1問1点 40点以上/50点
一般問題 130問 1問1点 一般・状況設定の合計で
166点以上/249点
状況設定問題 60問 1問2点 (一般問題と合算)
合格基準は厚生労働省「第115回看護師国家試験の合格発表」より。必修と一般・状況設定の両方の基準を満たす必要があります。第115回では採点除外等の取扱いをした問題が2問(午前第32問・第80問)あり、一般・状況設定の満点は249点と公表されました。基準点は回ごとに公表されます。

この過去の数値を、そのまま次回の採点上の取扱いまで保証するものとして読まないようにしましょう。基準や採点除外の扱いは、回ごとに合格発表で公表されます。

模試で40点を取れたとしても、偶然の正解や迷った問題が多い場合、次回も同じ結果になるとは限りません。得点に加えて、どの領域で繰り返し失点するか、正解の理由を説明できるかを確認します。模試の点数と国試本番の合否を同一視しないことも必要です。

必修の出題範囲を出題基準で確認する

必修問題で何が問われるかは、厚生労働省の「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」で確認できます。必修は、看護師として特に重要な基本的事項を問う区分として、次の4つの目標に整理されています。

出題基準(令和5年版)の必修問題の目標と主な大項目
目標 内容 主な大項目の例
目標Ⅰ 健康および看護における社会的・倫理的側面 健康の定義と理解、健康に影響する要因、看護で活用する社会保障、看護における倫理、看護に関わる基本的法律
目標Ⅱ 看護の対象および看護活動の場と看護の機能 人間の特性、ライフサイクル各期の特徴と生活、患者と家族、主な看護活動の場
目標Ⅲ 看護に必要な人体の構造と機能、健康障害と回復 人体の構造と機能、徴候と疾患、薬物の作用とその管理
目標Ⅳ 看護技術に関する基本的な知識 看護の基本技術、日常生活援助技術、安全・安楽を守る技術、診療に伴う技術
出典:厚生労働省「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」(看護師国家試験出題基準・必修問題)。小項目はキーワードであり、出題範囲は中項目で示されています。

誤答をこの4つの目標に振り分けると、偏りが見えてきます。例えば法律や統計の失点が多ければ目標Ⅰ、薬物や徴候の失点が多ければ目標Ⅲというように、戻る範囲を限定できます。

必修の誤答を4種類に分けて対策する

知識不足なら、問題に出てきた語句と基本事項を教科書で確認します。理解が曖昧なら、関連する仕組みを短い言葉や図で説明します。読み違いなら「適切か不適切か」「対象者は誰か」など、見落とした条件を具体的に記録します。

必修問題の失点と復習方法
失点の種類 具体的なサイン 復習の行動
知識不足 用語を初めて見た 教科書の該当箇所を確認する
理解の曖昧さ 関連する概念を混同する 似た概念の違いを説明する
読み違い 否定形や対象を見落とす 問いを自分の言葉で言い換える
計算手順 単位や換算が混乱する 単位付きで式を書き直す

計算問題でつまずく場合は、公式の丸暗記より、何を求めるのか、与えられた数値の単位は何かを整理します。途中式に単位を書き、答えの単位と合っているか確認してください。換算で間違うのか、式で間違うのか、最後の計算で間違うのかも分けます。

計算問題の整理例(説明用の架空例)

「1mLが約20滴の輸液セットで、500mLを2時間で滴下する。1分間の滴下数は?」

  1. 求めるもの:1分間あたりの滴数(滴/分)
  2. 総滴数:500mL × 20滴/mL = 10,000滴
  3. 時間を分に換算:2時間 = 120分
  4. 10,000滴 ÷ 120分 ≒ 83.3 → 約83滴/分

間違えた場合は「時間を分に直し忘れた」「1mLあたりの滴数を取り違えた」など、どの段階で崩れたかを記録します。

「ケアレスミス」で片付けると同じ失点が残ります。否定形を見落としたなら設問の言い換え、数値の転記なら途中式への写し方というように、次の問題で再現できる対策に変えましょう。読み違いを防ぐ具体的な手順は「合否を分ける『やらかしパターン』分析」も参考になります。

1問を「解く・調べる・閉じて説明する」で復習する

最初は解説を見ずに解き、迷った選択肢も記録します。次に教科書や解説で根拠を確認し、最後に資料を閉じて説明します。「正答は2番」だけでなく、「この選択肢が正しい理由」「迷った選択肢が当てはまらない条件」を一文で言える状態を目指します。

翌日や数日後に再確認する日程も予定に入れます。これは運用例であり、全員に同じ間隔が最適という意味ではありません。すぐ忘れる項目は短い間隔で、説明できる項目は間隔を広げ、結果に合わせて調整します。

同じ問題を覚えてしまった場合は、同じ単元の別の設問で確かめます。例えば数値を問う問題なら、その数値が何を示すか、対象や測定条件は何かも確認します。答えの位置を覚えることと、知識を使えることを区別してください。

必修だけで学習を埋めず、他区分とつなげる

必修が不安定な時期でも、一般・状況設定の学習を完全に止めるかは、全体の成績と残り期間で判断します。必修で学んだ基礎を、その日の一般問題や状況設定の解説と結び付ければ、別々に暗記する負担を減らせます。

学習記録には、正答数、曖昧な正解、繰り返した誤りを残します。1回の点数の上下より、同じ基礎事項を別の問題でも説明できるようになったかを追いましょう。複数回の演習で課題が残る場合は、その問題を使って理解の過程を確認してもらいます。

以下は学習場面を想定した会話例です。

学習者:「今回は41点でした。必修の勉強は終えてよいですか。」

学習支援者:「迷った正解と前回の誤答を見ましょう。点数だけで区切らず、根拠が曖昧な項目の再確認を残します。」

学習を進めるフロー

  1. 必修を解いて迷いも記録する
    正誤だけでなく、迷った選択肢と迷った理由も残します。
  2. 誤答を出題基準の目標と失点の種類で分類する
    どの目標で、どの種類の失点が多いかを確認します。
  3. 必要な基礎に戻る
    教科書の該当箇所に絞って確認します。
  4. 資料なしで根拠を説明する
    正答の理由と、迷った選択肢が当てはまらない理由を一文で言います。
  5. 別の日・別の問題で確認する
    数日後に同じ単元の別問題で、知識を使えるか確かめます。

確認テスト10問

本文の理解を確かめる学習用のオリジナル問題です。各設問を開くと解答・解説を確認できます。

問1.第115回の必修の基準は?

解答・解説:40点以上/50点です。次回の確定値として扱わず、厚生労働省の公表を確認します。

問2.必修だけ基準を満たせば合格?

解答・解説:一般問題・状況設定問題の基準も満たす必要があります。第115回は166点以上/249点でした。

問3.必修の出題範囲はどこで確認できる?

解答・解説:厚生労働省の「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」の必修問題で確認できます。

問4.正解したが理由が曖昧なら?

解答・解説:復習対象に含めます。

問5.読み違いは全て暗記不足?

解答・解説:設問の対象や条件の把握を別に確認します。

問6.計算問題で最初に整理するものは?

解答・解説:求める量、与えられた数値、単位です。

問7.1mL約20滴のセットで500mLを2時間で滴下するとき、1分間の滴数は?

解答・解説:500×20÷120≒83.3で、約83滴/分です。時間を分に換算することを忘れないようにします。

問8.40点を1回超えれば安心?

解答・解説:1回だけでは安定性や理解度を判断できません。

問9.同じ問題の答えを覚えたら?

解答・解説:同じ単元の別問題で知識の使い方を確かめます。

問10.「うっかりした」で復習を終えてよい?

解答・解説:見落とした条件と次回の確認行動を記録します。

よくある質問

必修が40点未満なら最初に何をすべきですか?

直近の誤答を知識・理解・読解・計算に分類し、繰り返している基礎事項から戻ります。問題集の買い替えはその後に判断します。

必修問題の出題範囲はどこで分かりますか?

厚生労働省の保健師助産師看護師国家試験出題基準(令和5年版)で、必修問題の目標と大項目・中項目が示されています。中項目が出題範囲で、小項目はキーワードです。

必修問題は毎日取り組むべきですか?

短い時間でも継続して確認する方法があります。ただし問題数を固定して無理をするより、誤答を説明できるところまで進めることを優先します。

必修は何点を目標にすればよいですか?

過去の基準ぎりぎりの1回の得点を完了条件にせず、迷いの少なさと複数回の演習結果を見て個別に目標を設定します。

一般問題の勉強を止めて必修だけに集中しますか?

全体の成績と残り期間で調整します。必修で確認した基礎を一般・状況設定につなげる時間も検討します。

模試と過去問の得点が違うのはなぜですか?

出題内容、難しさ、既に解いた経験、実施条件が異なるためです。点数だけでなく、初めて見る問題でも根拠を説明できるかを確認しましょう。

まとめ

必修問題の点数が安定しないときは、出題基準の目標ごとに失点を振り分け、知識・理解・読み方・計算を分けて点検しましょう。誤答の原因に合う復習を行い、資料を閉じた説明と別の日の再演習で確かめることが大切です。

  • 第115回の必修基準は40点以上/50点。一般・状況設定とは別に判定される。
  • 誤答を4種類に分け、原因に合った復習をする。
  • 計算問題は単位を付けて途中式を書く。
  • 1回の点数ではなく、複数回の結果と迷いの少なさで判断する。

必修の点数が安定しない方へ

現在の成績や教材、迷った問題をもとに、学習の進め方をご相談ください。必修のどの目標で、なぜ失点しているかを一緒に整理します。

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参考資料・編集情報

合格基準は第115回の公表値、出題範囲は出題基準(令和5年版)で確認しています。計算例は説明用の架空例です。学習手順・計画・会話例は、本記事で提案する学習方法です。

執筆・編集:Meg看護師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)
医療系国家試験対策の指導に30年以上携わり、Meg看護師国試予備校をはじめとする医療系予備校を運営。マンツーマン指導と学習管理を組み合わせた支援体制づくりに取り組んでいます。

編集・発行:Meg看護師国試予備校(運営:株式会社アクト)/最終更新日:2026年10月21日