看護師国試の必修問題で8割取るには?夏・秋・直前期の完全勉強ロードマップ

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看護師国家試験の必修問題で8割(40点)に届かない場合は、やみくもに問題数を増やすのではなく、失点している分野と原因を把握することが大切です。必修問題は原則として50問中40問以上の正答が必要であり、一般問題や状況設定問題で高得点を取っても、必修の合格基準を満たさなければ合格できません。

必修問題で安定して8割以上を取るためには、夏は出題範囲の基礎固め、秋は過去問演習と弱点補強、直前期は得点の安定化というように、時期によって学習の目的を変えることが効果的です。この記事では、看護師国試の必修問題で8割取れない方に向けて、夏・秋・直前期の具体的な勉強方法と、合格ラインを超えるための学習計画を解説します。

この記事の要点

  • 看護師国家試験の必修問題は、原則50問中40問以上(80%以上)が合格基準。
  • 夏は出題基準に沿った基礎知識の習得と、必修問題の全範囲の確認を進める。
  • 秋は過去問を繰り返し解き、間違えた問題を分野別に整理して弱点を補強する。
  • 直前期は新しい教材を増やさず、過去の誤答と模試の結果を中心に得点を安定させる。
  • 模試で40点を一度取っただけで安心せず、複数回の演習で安定して8割以上を取れる状態を目指す。
  • 問題の正解・不正解だけでなく、正解の根拠を自分の言葉で説明できるか確認する。

必修問題で8割取れないとどうなる?

看護師国家試験の必修問題は、一般問題・状況設定問題とは別に合格基準が設けられています。必修問題の得点が基準に届かなければ、一般問題や状況設定問題で十分な点数を取っていても合格できません。

例えば、第115回看護師国家試験では、必修問題の合格基準は50点満点中40点以上でした。つまり、必修問題50問のうち40問以上に正解する必要があり、39問以下では合格基準に届きません。

必修問題の合格基準(第115回の例)

40点/50点

正答率80%以上

※合格基準は試験回ごとに公表されます。

必修問題と一般・状況設定問題の違い

看護師国家試験では、必修問題と一般問題・状況設定問題の両方で合格基準を満たす必要があります。それぞれの問題区分の特徴を整理しておきましょう。

看護師国家試験の問題区分と配点(第115回の例)
問題区分 問題数 配点 合格基準
必修問題 50問 50点 40点以上
一般問題 130問 130点 一般・状況設定の合計で166点以上/249点
状況設定問題 60問 120点
出典:厚生労働省「第115回看護師国家試験の合格発表」。採点除外等の取扱いにより一般・状況設定問題の満点は249点となっています。次回試験の基準を示すものではありません。

ここで重要なのは、必修問題を一般問題・状況設定問題の延長として考えないことです。必修問題には独立した合格基準があるため、一般問題の勉強が順調でも、必修対策を後回しにするのは危険です。

目標は40点ぴったりではなく、安定して8割以上

勉強する際は、40点を取ることだけを目標にするのではなく、模試や過去問演習で安定して40点以上を取れる状態を目指しましょう。40点ぎりぎりの状態では、問題との相性や緊張、読み違いなどによって本番で基準を下回る可能性があります。

Meg看護では、学習上の目標として45点前後(90%程度)を目指すこともおすすめします。これは公式の合格基準ではなく、本番での失点に備えるための学習目標です。まず40点を超え、その後は45点を目標に正答の安定性を高めていきましょう。

必修問題で8割取れない原因を分析する

必修問題で8割取れない人には、いくつかの共通した傾向があります。重要なのは、単に「勉強不足」と考えるのではなく、どのような理由で間違えているのかを具体的に把握することです。

原因1:必修の出題範囲を十分に理解していない

必修問題には、健康の定義、社会保障、看護倫理、人体の構造と機能、薬物、看護技術など、幅広い分野から基本的な知識が出題されます。得意な領域ばかり勉強していると、苦手な分野で失点が重なってしまいます。

例えば、人体の構造と機能や疾患については勉強していても、医療保険制度や看護師の法律、人口動態統計などの暗記分野が不十分なケースがあります。出題範囲全体を確認し、学習の偏りをなくすことが必要です。

原因2:正解を覚えているだけで、根拠を理解していない

過去問を何度も解いているにもかかわらず、初めて見る選択肢になると間違えてしまう場合は、答えだけを暗記している可能性があります。

例えば、ある疾患の特徴を問う問題で正解できても、その疾患の病態や症状、関連する検査について説明できなければ、表現を変えた問題には対応できません。正解の番号ではなく、なぜその選択肢が正しいのかを理解することが大切です。

原因3:社会保障や統計などの暗記分野を後回しにしている

社会保障制度、関係法規、人口動態統計などは、覚える内容が多く、苦手意識を持ちやすい分野です。そのため、疾患や看護技術などの勉強を優先し、暗記分野が後回しになってしまうことがあります。

しかし、これらの分野も必修問題の重要な出題範囲です。毎日少しずつ確認する時間を設け、制度の名称や対象者、目的などを整理していきましょう。

原因4:問題演習後の復習が不足している

問題を解くこと自体が目的になってしまい、間違えた問題の解説を十分に読んでいないケースです。100問解いたとしても、間違えた問題をそのままにしていれば、同じ知識不足による失点を繰り返す可能性があります。

問題演習では、解いた問題数だけでなく、間違えた問題を次に正解できるようになったかを確認しましょう。

原因5:模試の点数だけを見て一喜一憂している

模試で38点だった、42点だったという結果だけでは、自分の弱点は分かりません。例えば、毎回同じような分野で間違えている場合と、毎回異なる分野で間違えている場合では、必要な対策が異なります。

模試の結果は、得点だけでなく分野別の正答率や誤答の理由まで確認し、次の学習計画に反映させましょう。

必修問題で8割取れない原因と改善策
失点の原因 具体的な状態 改善策
知識不足 用語や制度を知らない 教科書や参考書で基礎事項を確認する
理解不足 似た概念を混同する 違いや仕組みを自分の言葉で説明する
復習不足 同じ問題を何度も間違える 誤答を記録し、日を空けて解き直す
読み違い 否定形や対象者を見落とす 設問の条件に印を付けてから解く
計算ミス 単位換算や計算手順を間違える 途中式と単位を省略せずに解く

必修問題で優先して勉強すべき分野

必修問題の対策では、出題範囲を正しく把握することが重要です。厚生労働省の「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」では、必修問題は大きく4つの目標に整理されています。

必修問題の4つの出題目標
出題目標 主な内容
目標Ⅰ 健康および看護における社会的・倫理的側面
目標Ⅱ 看護の対象および看護活動の場と看護の機能
目標Ⅲ 看護に必要な人体の構造と機能、健康障害と回復
目標Ⅳ 看護技術に関する基本的な知識
出典:厚生労働省「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」。

目標Ⅰ:健康・社会保障・看護倫理・関係法規

健康の定義、健康に影響する要因、医療保険制度、介護保険制度、看護における倫理、保健師助産師看護師法などが含まれます。

特に、制度の目的や対象者、保険者、給付内容などは、似た用語を混同しやすい部分です。単語だけを覚えるのではなく、制度ごとの違いを比較して整理しましょう。

優先して確認したい内容

  • WHOによる健康の定義
  • 平均寿命・健康寿命・平均余命の違い
  • 医療保険制度と介護保険制度の基本
  • 患者の権利とインフォームド・コンセント
  • 看護師の業務と守秘義務
  • 看護師等の人材確保に関する法律

目標Ⅱ:人間の特性・発達段階・看護活動の場

人間の基本的欲求、胎児期から老年期までの発達、患者と家族の特徴、病院や訪問看護ステーションなどの看護活動の場が含まれます。

この分野では、各発達段階の特徴を比較して理解することが重要です。例えば、小児の発達や高齢者の身体的・心理的変化について、年齢や段階と関連付けて整理すると知識が定着しやすくなります。

優先して確認したい内容

  • 基本的欲求とQOL
  • 新生児・乳児期から老年期までの発達と特徴
  • 各発達段階の身体的・心理的変化
  • 家族の機能と家族形態
  • 病院・診療所・訪問看護ステーションの役割
  • チーム医療と退院調整

目標Ⅲ:人体の構造と機能・疾患・薬物

人体の構造と機能、主な徴候と疾患、薬物の作用と管理などが含まれます。必修問題では、人体や疾患に関する基礎的な知識が問われるため、解剖生理学と病態生理学の基本を理解しておく必要があります。

優先して確認したい内容

  • 循環器・呼吸器・消化器・腎泌尿器などの基本構造と機能
  • 血圧・脈拍・呼吸・体温などのバイタルサイン
  • 代表的な症状と疾患の特徴
  • 薬物の作用・副作用・投与方法
  • 薬物管理における安全上の基本事項

目標Ⅳ:看護技術・日常生活援助・医療安全

看護の基本技術、日常生活援助技術、患者の安全・安楽を守る技術、診療に伴う看護技術などが含まれます。

看護技術は、実習経験と結び付けて理解しやすい分野です。ただし、実習で経験した手順をそのまま覚えるだけではなく、根拠や安全上の注意点まで説明できるようにしましょう。

優先して確認したい内容

  • 標準予防策と感染経路別予防策
  • 手指衛生と個人防護具
  • 体位変換・移乗・移動の援助
  • 清潔・排泄・食事・睡眠の援助
  • 転倒・転落防止と患者確認
  • 与薬・注射・採血・輸液などの基本事項

分野別対策のポイント

4つの出題目標は、すべて学習する必要があります。特定の分野だけに絞るのではなく、まず全体を一巡し、その後、自分の模試や過去問の結果から失点が多い領域を優先して補強しましょう。出題目標ごとの問題数が毎回同じ割合になるとは限らないため、固定的な出題配分を前提にしないことも大切です。

夏・秋・直前期の完全学習ロードマップ

必修問題で8割を安定して取るためには、試験までの残り期間に応じて学習の目的を変えることが大切です。夏・秋・直前期の3段階に分けて、取り組むべき内容を整理しましょう。

必修問題で8割を取るための時期別ロードマップ
時期 学習目標 具体的な取り組み
夏(7〜8月) 基礎知識の習得 出題基準の確認、必修問題の全範囲を一巡、基本用語の整理
秋(9〜11月) 得点力の向上 過去問の反復演習、模試の分析、苦手分野の重点補強
直前期(12月〜試験前) 得点の安定化 誤答の総復習、本番形式の演習、知識の最終確認
時期は学習計画の一例です。受験する年度や学習開始時期、実習日程に応じて調整してください。

夏:必修問題の基礎を固める

夏の段階では、いきなり高得点を目指す必要はありません。まずは必修問題の出題範囲を一通り学習し、どのような内容が問われるのかを把握しましょう。

特に、必修問題で出題される基本用語や制度、人体の構造と機能、看護技術などについて、教科書や参考書を使って基礎を確認します。知識が曖昧なまま過去問だけを繰り返しても、初見問題に対応する力は身に付きにくいためです。

夏に取り組みたい具体的な手順

  1. 必修問題の出題基準を確認する。
  2. 使用する参考書と問題集を決める。
  3. 4つの出題目標に沿って基礎知識を学ぶ。
  4. 過去問を解き、知らなかった用語を整理する。
  5. 学習した内容を説明できるか確認する。

夏の終わりには、必修問題の全範囲を一度は学習した状態を目指しましょう。苦手分野が残っていても構いません。秋からの演習で重点的に補強するために、まずは全体像を把握することが大切です。

秋:過去問演習と苦手分野の補強を進める

秋は、夏に身に付けた基礎知識を得点につなげる時期です。必修問題の過去問を繰り返し解き、知識が定着しているかを確認します。

この時期に重要なのは、正解した問題と間違えた問題を区別するだけでなく、正解した問題についても根拠を説明できるか確認することです。たまたま正解した問題を放置すると、少し表現が変わっただけで失点する可能性があります。

秋に取り組みたい具体的な手順

  1. 過去問を分野別に解き、正答率を記録する。
  2. 間違えた問題を知識不足・理解不足・読み違いに分類する。
  3. 間違えた問題の関連事項を参考書で確認する。
  4. 数日後に同じ問題を解き直す。
  5. 模試で現在の得点と弱点を確認する。

特に、社会保障や統計、関係法規などの暗記分野は、短期間でまとめて覚えようとするのではなく、毎日少しずつ復習する方法が適しています。

直前期:新しい知識を増やすより、得点を安定させる

試験直前の時期は、新しい参考書や問題集を次々と追加するのではなく、これまでに間違えた問題や苦手分野を中心に復習します。

この時期に目指すのは、知識を増やすことだけではなく、知っている問題を確実に正解する力を高めることです。特に、否定形の読み落とし、選択肢の取り違え、計算ミスなど、繰り返している失点パターンをなくしましょう。

直前期に取り組みたい具体的な手順

  1. これまでの模試・過去問の誤答を解き直す。
  2. 暗記が不十分な制度・統計・法律を確認する。
  3. 必修問題50問をまとめて解く演習を行う。
  4. 40点を超えるだけでなく、安定して45点前後を目指す。
  5. 試験当日の生活リズムを意識し、睡眠と体調管理を優先する。

直前期に不安になって新しい教材に手を出したくなることもありますが、教材を増やしすぎると、これまで学んだ知識の復習が不十分になる可能性があります。自分が使ってきた教材を中心に、確実に得点できる知識を仕上げていきましょう。

必修問題で8割を取るための具体的な勉強方法

時期別の計画を立てたら、日々の勉強方法も見直しましょう。必修問題の得点を伸ばすには、問題演習・解説の確認・知識の整理・解き直しを組み合わせることが重要です。

方法1:過去問は正解の根拠まで確認する

必修問題の対策では、過去問を活用することが有効です。過去に出題された問題を通して、どのような知識が問われているのかを把握できます。

ただし、過去問の答えだけを覚える方法はおすすめできません。正解した問題についても、選択肢のどこが正しいのか、他の選択肢はなぜ誤りなのかを確認しましょう。

おすすめの復習手順

  1. まずは自力で問題を解く。
  2. 正解・不正解にかかわらず解説を確認する。
  3. 重要な知識を参考書やノートに整理する。
  4. 解説を閉じて、正解の根拠を自分の言葉で説明する。
  5. 日を空けて再度解き、知識が定着したか確認する。

方法2:間違えた問題を分類して管理する

間違えた問題をすべて同じように復習するのではなく、失点の原因に応じて分類しましょう。原因が分かれば、何を勉強し直せばよいかが明確になります。

誤答ノートの記録例
項目 記録例
問題の分野 社会保障制度
間違えた理由 保険者と被保険者を混同した
確認する内容 医療保険と介護保険の制度の違い
次の行動 制度の比較表を作り、翌日に再確認する

このように記録しておけば、直前期に自分の弱点だけを効率よく復習できます。特に何度も間違えている問題は、優先順位を上げて取り組みましょう。

方法3:暗記分野は比較して覚える

社会保障や関係法規などの暗記分野では、用語を一つずつ覚えるだけでなく、似ている制度や概念を比較することが効果的です。

例えば、医療保険と介護保険について、対象者、保険者、給付内容などを表にまとめます。違いを整理することで、選択肢の中から正しい内容を判断しやすくなります。

また、人口動態統計や法律など、更新される可能性がある内容については、受験年度に対応した教材や公的資料で確認してください。

方法4:必修問題だけの演習時間を確保する

一般問題や状況設定問題の勉強に時間を取られ、必修問題の演習が不足している人は、毎日の学習時間の中に必修専用の時間を確保しましょう。

例えば、朝に必修問題を10問解き、夜にその復習を行う方法があります。まとまった時間が取れない場合でも、短時間の演習を継続することで知識を確認できます。

方法5:正解を説明できるかセルフチェックする

問題を解いた後、正解の理由を自分の言葉で説明できるか確認しましょう。説明できない場合は、偶然正解した可能性があります。

例えば、問題を解いた後に参考書を閉じ、「この制度は誰を対象にしていて、どのような目的があるのか」と自分に問いかけます。答えられなければ、もう一度確認します。

このような学習方法を取り入れると、単なる答えの暗記から、知識を使って問題を解く学習へと変えていけます。

模試で40点未満だった場合の立て直し方

模試で必修問題が40点未満だった場合、焦って問題数を増やすだけでは十分な改善につながらないことがあります。まずは得点状況を確認し、どの分野で何点失っているのかを分析しましょう。

得点別に学習方針を見直す

必修問題の得点別・学習方針の目安
得点 現在の状態 優先する対策
30点未満 基礎知識に大きな抜けがある可能性 出題範囲の基礎から学び直す
30〜34点 基本事項の理解が不十分な分野がある 分野別演習と誤答の復習を優先する
35〜39点 合格基準まであと少し 繰り返す失点と読み違いを修正する
40〜44点 基準を超えているが不安定な可能性 誤答の再発防止と苦手分野の補強
45点以上 高得点を狙える状態 知識の維持とケアレスミスの防止
得点別の区分は学習計画を立てるための目安であり、公式の判定基準や合格可能性を示すものではありません。

40点未満から改善するための4ステップ

  1. 間違えた問題を分野別に分類する
    社会保障、看護倫理、人体、看護技術など、どの分野で失点しているかを確認します。
  2. 知識不足の問題を優先して補強する
    知らなかった内容は、参考書に戻って基本事項から学び直します。
  3. 誤答問題を日を空けて解き直す
    解説を読んで終わりにせず、再度正解できるかを確認します。
  4. 模試や50問セットで再評価する
    同じ分野の失点が減っているか、得点が安定しているかを確認します。

注意:模試の得点だけで合否を判断しない

模試は自分の学習状況を把握するための教材です。模試で40点以上取れたからといって本番の合格が保証されるわけではありません。また、模試の難易度や出題内容によって得点は変動します。得点だけでなく、正答の根拠や分野別の理解度も確認しましょう。

必修問題対策の1週間の学習スケジュール

勉強方法が分かっていても、毎日の学習計画に落とし込めなければ継続することは難しくなります。ここでは、必修問題対策を中心にした1週間の学習スケジュールの例を紹介します。

必修問題対策の週間スケジュール例
曜日 学習内容 目的
月曜日 社会保障・関係法規の学習 制度や法律の基礎を整理する
火曜日 看護倫理・健康指標の確認 暗記事項を整理する
水曜日 人体の構造と機能・疾患 基礎知識を確認する
木曜日 発達段階・看護活動の場 対象者の特徴を整理する
金曜日 看護技術・医療安全 技術と根拠を確認する
土曜日 必修問題50問の演習 得点と弱点を確認する
日曜日 誤答の解き直し・復習 知識の定着を確認する

このスケジュールは一例です。実習や授業、アルバイトなどで忙しい場合は、毎日同じ学習量を確保する必要はありません。重要なのは、必修問題の全範囲を計画的に学習し、週に一度は演習と復習の時間を確保することです。

1日の学習時間の使い方の例

例えば、1日に2時間の学習時間を確保できる場合は、次のように分ける方法があります。

  • 30分:必修問題の過去問演習
  • 40分:間違えた問題の解説・参考書の確認
  • 30分:苦手分野の基礎学習
  • 20分:前日までの誤答の解き直し

このように、問題を解く時間だけでなく、復習や知識の整理に時間を使うことが大切です。学習時間は現在の理解度や生活状況に応じて調整しましょう。

必修問題対策でやってはいけない勉強法

必修問題で8割を取れない場合、学習時間を増やすだけでなく、効率を下げている勉強方法を見直すことも重要です。

1. 問題数をこなすことだけを目標にする

問題を100問、200問と解いても、間違えた理由を理解していなければ同じ失点を繰り返す可能性があります。問題数よりも、解いた問題の知識を次に使える状態にすることを優先しましょう。

2. 得意分野ばかり勉強する

得意な疾患や看護技術の問題ばかり解いていると、苦手な社会保障や統計などの学習が不足します。必修問題の出題範囲全体を確認し、苦手分野にも計画的に時間を使いましょう。

3. 解説を読まずに正解だけ覚える

正解の番号だけを覚えても、問題の表現が変わると対応できないことがあります。なぜ正解なのか、他の選択肢がなぜ違うのかを確認しましょう。

4. 直前期に教材を増やしすぎる

不安から複数の参考書や問題集を追加すると、どれも中途半端になってしまう可能性があります。直前期は、これまで使用した教材と誤答ノートを中心に復習しましょう。

5. 一度40点を取っただけで安心する

一度40点を超えたとしても、苦手分野が残っていたり、偶然正解した問題が多かったりする場合は注意が必要です。複数回の演習で安定して基準を超えられるか確認しましょう。

確認テスト10問

必修問題対策の基本事項を確認するためのオリジナル問題です。各設問を開くと解答と解説を確認できます。

問1.看護師国家試験の必修問題の合格基準は、原則として何%以上か。

解答:80%以上。
必修問題は原則50問中40問以上の正答が必要です。ただし、実際の合格基準や採点上の取扱いは試験回ごとの公表内容を確認してください。

問2.必修問題の得点が合格基準に届かない場合、一般問題で高得点を取れば合格できるか。

解答:できない。
必修問題と一般・状況設定問題は、それぞれの合格基準を満たす必要があります。

問3.必修問題の出題目標は、厚生労働省の出題基準でいくつに整理されているか。

解答:4つ。
健康・社会的倫理的側面、看護の対象と活動の場、人体の構造と機能・健康障害と回復、看護技術に関する基本的知識の4つです。

問4.夏の必修問題対策で優先したいことは何か。

解答:出題範囲全体の基礎固め。
まず出題基準を確認し、必修問題の全範囲を一通り学習することを目指します。

問5.秋の必修問題対策で重要な学習方法は何か。

解答:過去問演習と弱点補強。
誤答を分野別に整理し、間違えた原因に応じた復習を進めます。

問6.過去問で正解した問題は、復習しなくてもよいか。

解答:復習した方がよい。
偶然正解した可能性もあるため、正解の根拠を説明できるか確認することが重要です。

問7.直前期に優先したい学習内容は何か。

解答:これまでの誤答と苦手分野の復習。
新しい教材を増やすより、既習事項の確認と得点の安定化を優先します。

問8.模試で40点を一度取れたら、本番の合格は保証されるか。

解答:保証されない。
模試の結果は学習状況を把握するためのものであり、複数回の演習で得点の安定性を確認する必要があります。

問9.社会保障制度などの暗記分野を効率よく覚える方法は何か。

解答:似た制度や用語を比較して整理する。
対象者、保険者、目的、給付内容などを比較すると、違いを理解しやすくなります。

問10.必修問題の学習で、最も重要なことは何か。

解答:知識を理解し、正解の根拠を説明できる状態にすること。
答えの暗記だけでなく、関連する基礎知識まで理解することが、初見問題への対応力につながります。

よくある質問

看護師国家試験の必修問題で8割取れないと不合格ですか?

必修問題は原則として50問中40問以上の正答が合格基準となるため、基準に届かなければ不合格となります。一般問題や状況設定問題で高得点を取っても、必修の基準を満たす必要があります。実際の合格基準は受験する試験回の厚生労働省の発表を確認してください。

必修問題は何点を目標に勉強すればよいですか?

まずは合格基準である40点以上を目指しましょう。そのうえで、本番での読み違いや知識の抜けに備え、学習上の目標として45点前後を安定して取れる状態を目指すことをおすすめします。

必修問題の勉強はいつから始めればよいですか?

できるだけ早い時期から始めることをおすすめします。夏までに基礎固めを進め、秋に過去問演習と弱点補強、直前期に総復習を行う流れが一つの目安です。学習開始が遅くなった場合も、現在の得点と苦手分野を把握して計画を立てましょう。

必修問題は過去問だけ勉強すれば大丈夫ですか?

過去問は重要な教材ですが、答えを暗記するだけでは十分ではありません。正解の根拠や関連する基礎知識を理解し、問題の表現が変わっても対応できるようにしましょう。出題基準に沿って未学習の範囲がないか確認することも大切です。

必修問題で8割取れない場合、何から勉強すればよいですか?

まずは直近の模試や過去問の結果を確認し、どの分野で失点しているかを把握しましょう。知識不足が多い場合は出題基準に沿って基礎から学び直し、理解不足や読み違いが多い場合は誤答の原因に合わせた対策を行います。

必修問題の暗記が苦手な場合はどうすればよいですか?

用語を一度に大量に覚えようとせず、毎日少しずつ復習することをおすすめします。似た制度や概念を比較したり、表や図にまとめたりすると違いを理解しやすくなります。また、覚えた内容を何も見ずに説明する練習も効果的です。

実習で忙しく、必修問題の勉強時間が取れません。

実習中は普段と同じ学習量を確保することが難しい場合があります。短時間でできる過去問の解き直しや用語の確認を中心にし、実習終了後にまとまった復習時間を確保しましょう。無理のない学習計画を立てることが大切です。

模試で40点を超えたり下回ったりします。どうすればよいですか?

得点が安定しない場合は、毎回の模試で間違えた問題を分野別に整理しましょう。特定の分野で失点が続いているのか、読み違いなどのミスが多いのかを確認し、原因に応じて復習します。得点だけでなく正答の根拠を説明できるかも確認してください。

まとめ

看護師国家試験の必修問題で8割取れない場合は、問題数を増やすだけでなく、出題範囲の理解度と失点の原因を確認することが重要です。必修問題は原則50問中40問以上の正答が必要となるため、一般問題や状況設定問題とは別に対策を進める必要があります。

学習の進め方としては、夏に出題範囲の基礎固め、秋に過去問演習と弱点補強、直前期に誤答の総復習と得点の安定化を行うことがポイントです。

また、模試で40点を一度取れたからといって安心せず、複数回の演習で安定して得点できる状態を目指しましょう。正解の根拠を説明できるようにすることが、初見問題への対応力を高めることにつながります。

もし必修問題の得点が伸び悩んでいる場合は、現在の得点や苦手分野を整理し、自分に合った学習計画を立てることから始めてみてください。

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参考資料・編集情報

合格基準の具体例は第115回看護師国家試験の公表内容に基づきます。出題範囲は厚生労働省の出題基準を参考にしています。時期別の学習計画、得点別の学習方針、確認テストは本記事で提案する学習方法です。

執筆・編集:Meg看護師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)
医療系国家試験対策の指導に30年以上携わり、Meg看護師国試予備校をはじめとする医療系予備校を運営。マンツーマン指導と学習管理を組み合わせた支援体制づくりに取り組んでいます。

編集・発行:Meg看護師国試予備校(運営:株式会社アクト)/最終更新日:2026年11月5日